取材・文 やなぎさわまどか
子どもたちの成長を応援するセイコーの「時育」が、銀座のSEIKO HOUSEで初となる2つのカリキュラムと展示イベントを合体させた「時育ウィーク」として開催。
銀座のアイコンとも言えるSEIKO HOUSEのウインドウディスプレイには、「時の学び」となる12のクイズと、イラストレーターのTHE ROCKET GOLD STARさんによる「銀座時景図」が登場。初開催となった「時育ウィーク」は、インパクトのある楽しい展示と、来場者に向けて「時」の大切さを問いかける期間となりました。
同フロアで計3日間にわたり開催されたわくわく時計教室、「うで日時計を作ってみよう編」と「時計職人登場編」の様子をお届けします。
2月11日開催「うで日時計を作ってみよう編」、2月14・15日開催の「時計職人登場編」、いずれも非常に多くのお申し込みから満員御礼の開催に
わくわく時計教室の始まりは座学から。まずはセイコーの創業や、SEIKO HOUSEの建物のこと、そしてセイコーが日本で初めて腕時計をつくった話など、真剣に聞き入る参加者の皆さん。歴史から仕組みの話に進み、実際に機械式腕時計の観察もしてみます。手元に配られたキズミと呼ばれるルーペを持ち、各自に配られた本物の腕時計と部品標本を比べて、部品を観察。その小ささや数の多さに驚きの声も。
本物の腕時計や、プロの道具を使う貴重な時間。この日の講師はセイコーウオッチ株式会社プロダクトデザイン部から、浜田 怜威さんでした
約7000年前に誕生した日時計について学んだ後は早速、この日のメインである、うで日時計づくりのスタートです。保護者の方も制作できるので、デザインや色などを相談しながら、一緒に楽しんでいる様子が印象的でした。
まずは、4種類用意された日時計の「土台」と、3種類の「ダイヤル」から、それぞれ好きなかたちを選ぶ
ダイヤルやバンド部分は、好きな色やデザイン、キラキラのシールなどで自由に装飾する楽しい時間
直径1cmほどの小さな方位磁石を中心に付けるときなどは先生と協力しながら、思い思いのデザインで、自分だけのうで日時計が完成
時刻を知るには、うで日時計の赤い印に沿って体ごと真北を向き、時計をつけた腕をできるだけ水平に保ってから、影の位置を読みます。
小雨が降ったこの日は、特別に設置されたライトを使い屋内でうで日時計を実際に使ってみました
「わくわく時計教室 〜うで日時計を作ってみよう編〜」に参加した感想を教えてください。
4年生男児:とても楽しかったです。うで日時計は、黒と金と銀に塗って、光るシールを貼って、かっこいい感じにすることができました。この建物は前から知っていたけど、セイコーのすごく古い歴史や、その前には修理屋さんだったことは初めて知りました。
保護者の方:学校で、時間や太陽のことを習ったそうなので、良い機会だと思って応募しました。子どもはあっという間に大きくなっちゃうので、今日みたいに一緒に体験できる時間を大切にしていきたいです。
2年生男児:セイコーの歴史は知らないことばかりで、100年以上も前に始まってるのがすごいと思った。普段から何かを作ったり描いたりしている時間が好きで、今日のうで日時計は、半分は地球儀みたいな柄、もう半分は地球の木を描きました。
保護者の方:いつもは息子が絵を描いているのを見ているだけなので、今日は一緒に作業できて楽しかったです。普段仕事もあって親子で過ごす時間が限られているので、できるだけ会話をする時間を設けるよう意識しています。
時計職人登場編の座学では、日本初のテレビCMとなった、70年前のセイコーのCMをみんなで視聴。「白黒だ!」「ニワトリがゼンマイ巻いてた」など、気づいたことを積極的に教えてくれる参加者の皆さん。
講師であるセイコーグループの渡上 裕香(わたがみ・ゆうか)さんが「もしも時計がなくて時間がわからなかったら、みんなはどんなことに困りますか?」と尋ねると、たくさんの手が挙がり、「学校や約束に遅れてしまう」などの意見が上がりました。
座学で時計の仕組みについて学んだ後、機械式腕時計を観察し「時計の心臓」であるテンプという部品を探してみました。
そしていよいよスペシャルゲスト、時計職人の工藤幸枝さんが登場。参加者の皆さんは作業デスクを囲み、至近距離から息をのむように見入っていました。「小さ過ぎて、ネジが点にしか見えない」といった声も上がるなか、着々と時計が組み上がっていきます。
手元の様子を大きなスクリーンに写しながら、細やかな時計の組み立て作業を見せてくれました。
工藤さん「部品の小ささだけでなく、模様の美しさにも注目してみてくださいね」
工藤さんの実演を見た後は、いよいよみんなも時計職人の体験へ。各自に配られたキットには、小さな穴の開いた時計のダイヤルと、ピンセット、そして小さなネジが入っています。
ネジは実際に時計の組み立てで使われているもので、大きさはなんと直径約0.8ミリ。ダイヤル上の小さな穴にネジを落とし入れる作業に、「難しい!」と苦戦する声が聞こえてきます。練習をした後は、工藤さんも交えてのチャレンジタイムです。さぁ、30秒間に何個のネジを穴に入れられるでしょうか。
練習時間のあと、よーいスタート!で一斉に集中。
最初の30秒チャレンジでは、参加者の皆さんが1個入れるのにも苦戦するなか、工藤さんは7個も入れられたとのこと。「コツは、ピンセットを短く持って、ネジの頭をしっかり持ち上げること。それからネジは取りやすいところに並べておくことです」。
コツを教わった後は、全員が1個以上入れることができました
工藤さんへの質問タイムでは、時計職人を目指した理由や、子どもの頃になりたかった職業、好きな時計など、時間が許す限りたくさんの質問に答えてくれました。
「時計職人の仕事に必要なのは集中力ですね。いろいろな人たちが関わり、何日もかけて完成する時計の仕事が好きです。皆さんもぜひ、時計職人を目指してください」
3年生女児:来る前は、私にはむずかしいお話があるかなあと思ったけど、はじめて聞くお話も、説明が全部わかりやすかったです。ダイヤルにネジを入れるのはすごく難しかったけど楽しくて、あのキットをもらえたのが嬉しい。おうちでも練習します。
保護者の方:時計職人さんのお話を聞いたり、お仕事の様子を見ることで、娘の世界も広がったらいいなと思って応募しました。私は1個もネジを入れることができなかったんですけど、一緒に貴重な体験ができて楽しかったです。
お子さんたちの前で実演した感想をお聞かせください。
工藤さん:以前、わくわく教室の講師を担当したことはあったのですが、子ども向けに実演したのは初めてでした。大人になるとどうしても、子どもの時のような柔軟な反応や発想力が失われてしまうので、お子さんたちと過ごせるこの機会を楽しみにしていました。
今日はみんな真剣に見てくれて、嬉しかったですね。目を輝かせて、わあ!とか反応してくれたり、近くでワクワクしてくれているのが伝わってきて、私もすごく刺激を受けました。普段こうした仕事はなかなか人前で披露しないので緊張しましたけど、楽しんでもらえてよかったです。
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