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トロンボーン奏者・大迫日和の米ジャズキャンプ体験記|言葉を超えて繋がった瞬間

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トロンボーン奏者・大迫日和の米ジャズキャンプ体験記|言葉を超えて繋がった瞬間

2025年参加者 / トロンボーン 大迫日和

  • 2026/08/24
  • 2026/08/24

Profile

  • 大迫日和

    大迫日和

    大迫日和

    2004年6月8日生まれ、兵庫県出身。大阪音楽大学ジャズ専攻に在学中のトロンボーン奏者。

    3歳からピアノ、11歳からトロンボーンを始め、尼崎双星高校音楽類型を経て現学科に進学。大阪大学のNew Wave Jazz Orchestraに所属し、数々のジャズコンテストで活躍。自身のクインテットでも精力的に演奏活動を行っている。
    関西エリアでは椿音楽教室にてトロンボーン講師を務め、後進の指導にもあたる。
    クラシックで培った基礎を土台にしながら、ジャズを中心に幅広いジャンルで活動を展開している。

Seiko Summer Jazz Campで最優秀賞を受賞し、副賞として米ノースカロライナ州の「Brevard Jazz Institute」に参加した、トロンボーン・大迫日和さん体験記。渡米前の英語や生活への不安を乗り越え、現地でのセッションや巨匠ブランフォード・マルサリス氏をはじめとする豪華講師陣との出会いを通して実感した、「音楽は世界共通の言語(Music is the universal language)」という学びと感動を綴ります。

文:大迫日和
撮影:大迫日和

不安とドキドキを胸に、ジャズの本場アメリカへ

昨年(2025年)、Seiko Summer Jazz Campで最優秀賞をいただき、その副賞としてアメリカ・ノースカロライナ州で開催されたBrevard Jazz Instituteに参加させていただきました。

アメリカへ行くことが決まった時、一番大きかったのは楽しみよりも不安でした。私は英語が得意ではなく、事前に英会話を習っていたものの、「本当に現地で伝わるのかな」「ちゃんと生活できるのかな」と心配ばかりしていました。さらに、飛行機もすごく苦手なのに17時間というので、どんな毎日が待っているのかも想像がつかず、出発前はドキドキしていました。

実際に現地へ行くと、毎日が新しい発見の連続でした。食事や生活の中では日本との文化の違いを感じる場面がたくさんあり、それがとても新鮮で楽しかったです。寮のみんなも本当に優しく、スーパーへ連れて行ってくれたり、「ナンバーワンアメリカンフードを食べたい!」と言うと、一緒に有名なお店へ連れて行ってくれたりしました。最終日の夜にはみんなでハンバーガーを食べに行き、とても楽しかったです。

現地の学生たちと食事をする大迫さん

言葉の壁を溶かした「Music is the universal language」

一方で、音楽が始まると国籍や言葉の壁を感じることはほとんどありませんでした。英語は思うように聞き取れず、会話ではジェスチャーなことも多かったですが、演奏になると音で会話ができました。毎晩行われるセッションでは、初めて会う人とも一緒に演奏し、音楽を通してつながることができました。「Music is the universal language(音楽は世界共通の言語)」という言葉をすごく実感できました。

レッスンでも本当に多くの刺激を受けました。空港まで迎えに来てくださり、最初にアメリカンフードをごちそうしてくださったマイケル・ディーズ先生(Seiko Summer Jazz Camp 講師リーダー)は、演奏でも圧倒的な存在でした。親しみやすいフレーズと高度なテクニックを自然に織り交ぜ、その曲の世界観にぴったり合ったアドリブを演奏される姿は本当にかっこよく、目の前で音楽が物語になっていくようでした。

コンボを担当してくださったクラリネットのヴァージニア・マクドナルド先生は、とても優しく、一人ひとりに的確なアドバイスをしてくださいました。私は音楽理論があまり得意ではないのですが、それでもどんなスケール使ってるのか気になったり、このコードの時どんなことしてるんだろうと気になったり、音楽を楽しみながら学ぶことの大切さを教えていただきました。また、トロンボーンのオルティン先生からは、自分では気付かなかったアンブシュア(楽器を吹くときの口の形)の癖まで細かく見ていただき、特にラテン音楽の演奏やアレンジに強く惹かれました。もともと好きだったラテンジャズが、この経験でもっと好きになりました。

スモー流・バンドで演奏する大迫さんと他の受講生たち
セイコージャズキャンプ講師であるマイケル先生、ジョセリン先生と再会する大迫さん

夢のような時間!巨匠ブランフォード・マルサリスとの共演

今回のキャンプでは、世界的サックス奏者のブランフォード・マルサリスさんのマスタークラスを受ける機会にも恵まれました。さらに、ビッグバンドでは同じステージで一曲演奏させていただき、夢のような時間を過ごしました。世界最高峰の音楽を間近で感じ、その音や存在感から学ぶことばかりで、一生忘れることのできない経験になりました。

ビッグバンド演奏の様子
ステージ上で、トロンボーンを手にする仲間たちとの記念写真

これからのステップ|音で誰かを笑顔にできる演奏家を目指して

そして、この滞在中に21歳の誕生日を迎えました。講義が終わると、先生方が「Happy Birthday」を演奏してくださり、仲間みんなが集まってお祝いしてくれました。海外で迎える誕生日は初めてでしたが、こんな豪華な誕生日は初めてで、本当に感動しました。

演奏後に仲間たちと食事をする様子

今回の経験を通して、ジャズを以前よりもっと好きになりました。そして、音楽には人と人をつなぐ大きな力があることを改めて感じました。これからは、この経験で得た学びや出会いを大切にしながら、自分自身も演奏を通して誰かを笑顔にしたり、楽しさを届けられる演奏家になりたいと思います。

Seiko Summer Jazz Campでいただいたご縁が、私を世界へ連れて行ってくれました。この経験は私にとって一生の宝物です。本当にありがとうございました。

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