あの日から、年
音楽で届ける未来への〝わ〟
セイコーは、2011年の東日本大震災以来、東北3県と東京で継続して「“わ”で奏でる東日本応援コンサート」を開催しています。
コンサート名称の“わ”には、支援活動の「輪」、被災者と支援者で手を取り合う「輪」、将来への希望や思いをつなぐ「輪」、皆で一丸となって復興に取り組む調和の「和」、元気な日本の「和」など、“わ”の絆を広げていきたいという強い思いが込められています。
あの日から、10年。
震災直後、支援者が被災者を応援する場だったコンサートは、今では被災者自らが参画し、復興への道のりを力強く前進する希望の舞台となりました。音楽は、心に希望の灯をともし、いつでも復興と希望の力となってくれます。
笑顔の花咲く歌と、音楽の力で、希望に満ちた未来に向かって、これからも復興の歩みと共に進み続けます。
コンサート アーカイブ
2021年3月11日、日本武道館にて、10年の節目となるコンサートを開催いたしました。
参加者
復興⽀援活動に賛同してくださったアーティストの⽅々が、その思いとともに、⾳楽の⼒を⽇本中に届けました。
応援団長 加山雄三
公演当日、加山さんからスペシャルメッセージと楽曲のサプライズが届き、日本中へエールを送りました。
希望の“わ”合唱団
音楽の力で、日本中に希望の“わ”が広がることを願い、一般公募の「希望の“わ”」合唱団を結成しました。
ステージ上で115名の合唱団がハーモニーを奏でたのに加え、リモート合唱団として、全国から100件を超える動画が寄せられ、「上を向いて歩こう」の楽曲にのせて大きな希望の“わ”を届けました。
コンサート概要
開催日時
開催日
2021年 3月 11日(木)
時間
17時30分~ 無料ライブ配信
※本公演は無観客開催となりました
10年の活動から生まれた
“わ”で奏でる東日本応援コンサート作詞プロジェクト
オリジナルソング「希望と絆」
宮城県多賀城中学校の生徒と、実行委員長セイコーCEO 服部がつくりあげたオリジナルソングが完成!
音楽の力で、復興の希望の“わ”を広げたいと、実行委員長セイコーCEO 服部が作曲。
被災地宮城県多賀城中学校の生徒400名が作詞に取り組みました。
⽣徒が詞に込めた思いを補作監修したのは、阿⽊燿⼦さん。
サーカスさんによる歌唱動画を公開中です!
これまでの歩み
セイコーは震災直後から10年にわたり、1都3県でさまざまな活動を展開してきました。
東日本大震災が発生。
セイコーは復興支援活動「Seiko 130 Actions」を展開。震災直後の8月には、福島県喜多方市でチャリティーコンサートを開催しました。
三陸の漁船が再び出航することを願い、岩手県宮古市にて「幸せの大漁旗コンサート」を開催しました。
コンサートを「“わ”で奏でる東日本応援コンサート」と名づけ、実行委員会を立ち上げました。この年初めて、地元のアーティストの方々もステージにあがりました。
被災地の皆さんと支援者が絆を深め、復興への力を更に大きくするために、初の東京公演を開催しました。
震災後、沖縄から支援に来ていた自衛隊員に教わったという三線(さんしん)を、子どもたちが披露しました。
”復興に奮闘する人々を勇気づけたい”という思いから、地元の生徒たちで結成された石巻ジュニアジャズオーケストラが出演しました。
被災者と支援者を繋ぐハートのメッセージカードが全国から6,000枚以上集まりました。
通算30回目を迎えたコンサート。地元の生徒たち100名以上がこの日のために練習を重ね、”多くの人に感動を届けたい”とステージに上がりました。
震災から8年経ったコンサートのステージには、震災後に生まれた子どもたちも出演しました。
新型コロナウイルス感染拡大に鑑み、東北でのコンサートは翌年へ延期しました。実行委員長であるセイコーCEO服部は南三陸町を訪問し、現地の復興の様子をその足で確かめました。
この年、セイコーは創業130周年という節目の年を迎えていました。
さまざまな記念イベントをすべて取りやめ、震災から3年間で130件以上の復興支援活動を実施する「Seiko 130 Actions」を展開し、被災地での除染作業、津波で流された写真の洗浄作業、募金活動や日用品の送付など、支援活動を行いました。この活動の一つとして、物的支援だけでなく、音楽の力を通して被災地の方々の心に寄り添う活動をしたいと考え、思いの合致した故 前田憲男さんとともに、2011年8月22日福島県喜多方市、8月23日岩手県一関市でチャリティーコンサートを開催。被災された方々が集まった酒の蔵で、故 前田憲男さんによる被災して一部音の鳴らないピアノの演奏から「“わ”で奏でる東日本応援コンサート」は始まりました。
5月27日 岩手県宮古市
三陸の漁船が再び出航することを願い、岩手県宮古市にて「幸せの大漁旗コンサート」を開催しました。被災地へのメッセージが寄せ書きされた「幸せの大漁旗」およそ100枚を、宮古地域の漁家の方々へ贈りました。
支援活動の輪をさらに広げたいと願い、2011年から続けてきたコンサートを「“わ”で奏でる東日本応援コンサート」と名づけ、実行委員会を立ち上げました。東北の6会場(9月7日岩手県一関市、9月8日岩手県宮古市、9月13日福島県福島市、9月14日福島県南相馬市、9月16日宮城県亘理郡亘理町、9月23日宮城県気仙沼市)にて「“わ”で奏でる東日本応援コンサートin 東北」を開催。
この年初めて、地元のアーティストの方々もステージにあがりました。
コンサート会場には“わ”の旗を用意し、真っ白な旗に、被災地の方々の夢や思いを書いていただきました。
3月11日 東京都
東日本大震災から3年目となる2014年3月11日、被災地だけでなく、被災地の皆さんと支援者が心を繋いで絆を深める場を提供し、復興への力を更に大きくすることを目的として、それまで被災地で開催していたコンサートを東京(日本青年館)でも開催しました。
ステージには、被災地の方々の思いが描かれた“わ”の旗に、出演アーティストなど支援者のコメントを更に書き添え、飾りました。
この“わ”の旗は、コンサート終了後、再び被災地に贈呈しました。
9月13日 宮城県石巻市
東京公演の後の夏には、7月19日宮城県名取市、7月20日福島県二本松市、8月5日岩手県北上市、8月9日岩手県大船渡市、9月13日宮城県石巻市で「“わ”で奏でる東日本応援コンサート2014 in 東北」を開催しました。
宮城県石巻市のコンサートでは、地元の方々、また被災地から避難されている方々など、会場400席の定員を超える方々が来場し、コンサートで心を一つにしました。
3月11日 東京都
日比谷公会堂にて「“わ”で奏でる東日本応援コンサート2015 in 東京」を開催しました。
2015本の“わ”のハチマキを用意し、そこに被災地の皆さんの思いを、そしてその隣には支援者の言葉を書き込んでいただき、ステージや銀座・和光のショーウインドウに飾りました。
9月5日 宮城県南三陸町
リアス式海岸特有の豊かな景観をもつ南三陸町。コンサート会場のホテル観洋は、震災時、津波が2階まで押し寄せました。震災後、沖縄から南三陸町の支援に来ていた自衛隊員に教わったという三線(さんしん)を、子どもたちがステージで披露しました。
8月21日 福島県会津若松市
會津風雅堂で開催したコンサートでは、約200年前より伝わる大熊町指定の無形民俗文化財「熊川稚児鹿舞(ししまい)」を保存会の皆さんが披露。町の伝統を子どもたちに受け継ぎ、次世代の力強い舞台を披露しました。
9月19日 宮城県東松島市
東日本大震災発生から5年を迎えたこの年。
”震災復興に奮闘する石巻地域の人々を勇気づけたい”という思いから
石巻市・東松島市・女川町の小学5年生から高校3年生までの生徒たちによって結成された、石巻ジュニアジャズオーケストラの皆さんが出演し、「前向き・勇気・元気」を届ける力強い演奏を披露しました。
3月11日 東京都
東日本大震災から6年目の2017年3月11日、渋谷・Bunkamuraオーチャードホールにて「“わ”で奏でる東日本応援コンサート2017 in 東京」を開催。会場には小学生からお年寄りの方まで、被災地の復興を願う2,000名以上の方が集まりました。被災者と支援者を繋ぐハートのメッセージカードは、全国から6,000枚ほど集まりました。
9月24日 岩手県陸前高田市
会場の陸前高田市コミュニティホールは、震災後、シンガポール赤十字社からの支援を受け、現在もなお仮施設で業務対応する陸前高田市役所に隣接しています。高田高等学校吹奏楽部は、震災当時の様子を映しながら、「花は咲く」を力強く演奏しました。
会場では、“わ”のさくらカードに被災地の皆さんの希望のメッセージを描いていただきました。
3月11日 銀座和光ショーウインドウ
3月11日震災発生時の14時46分に、銀座 和光の時計塔が鳴らす「鎮魂と希望の鐘」の音とともに、多くの人々が被災地へ黙祷をささげました。ショーウインドウには、全国から寄せられた復興への思いを記した“わ”のさくらカードが約450枚飾られ、希望を表す桜の花を一足早く咲かせました。
8月26日 福島県喜多方市
「“わ”で奏でる東日本応援コンサート」は、本公演で通算30回目を迎えました。
喜多方市立第一小学校、第二小学校、第二中学校吹奏楽部の生徒たち100名以上が、この日のために練習を重ね、”多くの人に感動を届けたい”とステージに上がりました。
9月8日 宮城県松島町
フラダンスとハワイアンバンドや伝統的なスズメ踊り演舞など、バラエティ豊かな面々が登場したコンサートは、音楽と踊りで松島を元気にしたいという気持ちで満たされていました。
今回は震災でお子様を亡くされた鈴木さんご夫妻にもお越しいただき、演奏中さまざまな思いに涙ぐまれていました。コンサートには、依然行方不明のお嬢様の捜索を担当されている警察官の内海さんが出演しており、予期せぬ再会に驚かれていました。
10月5日 岩手県遠野市
8年経ったコンサートのステージには、震災後に生まれた子どもたちも出演しました。被災と復興を後世に伝えたいと、遠野市、釜石市、花巻市にある4つの高校の音楽部で結成されたスペシャルバンドのステージでは、宮沢賢治の銀河鉄道の夜になぞらえた童話の演出で、震災から復興の物語を音楽とともに届けました。
震災の起きた2011年3月11日の夜、空には満天の星が輝いていたと言います。2019年は、「星に願いを」という思いを込め、“わ”の星カードに、被災地のみなさんの夢と希望のメッセージを描いていただきました。
9月2日 宮城県南三陸町
震災から9年目となる2020年、岩手県山田町、福島県白河市、宮城県七ヶ浜の3会場にて東北でのコンサートを予定していましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、中止・来年への延期を決断しました。
実行委員長であるセイコーCEO服部は、9月2日、南三陸町を訪問し、現地の復興の様子をその足で確かめました。
南三陸町には、屋上まで津波が押し寄せた建物の遺構が、9年経った今も、そのままの姿で残っています。その隣には、9年の復興を示す新しくきれいな商店街の建物が並びます。
震災当時、高台へ多くの人が避難しましたが、森の中で寒さを耐えしのぐ人々の心を救ったのは、一人の青年の歌でした。歌の輪が広がり、寒い一夜をみんなで乗り越えたと言います。音楽の力は、前に進む力を、いつでも与えてくれます。
10月5日 東京都
3月11日に開催を予定していた東京でのコンサートは、延期の後10月5日に渋谷Bunkamuraオーチャードホールから生配信をし、全国へ音楽の力を届けました。
これまでの参加者の声
「“わ”で奏でる東日本応援コンサート」にご参加いただいた皆さまの声をご紹介します。
自宅が津波に飲まれ、あまりの唐突な出来事に感情を失った。
そんな自分を救ってくれたのは、避難所でボランティアの方が歌う「ふるさと」だった。
辛い、という感情が震災後初めて湧き出てきて、自然と涙が溢れた。それまで音楽を専門的に学び、理論として頭で考えて音楽を感じていたが、音楽を初めて“こころ”で感じたことで、その大きな力を実感した瞬間だった。今度は自分が音楽で誰かを救っていきたい。
震災のその日、海が多賀城の街を襲い、学区の4割が津波の浸水被害地域となりました。
7年の月日が流れましたが、昨年までは仮説住宅が街にありました。復興は未だ道半ばです。
多賀城の中学生・高校生が集まりひとつの音楽をつくりあげたとき、大きな力を感じました。
生徒たちとともに、新しい多賀城の未来をつくっていきたいと願います。
震災直後、被災して音がいくつか鳴らないピアノで伴奏しながら始めたのが、このコンサートの原点だった。被災地に出向くと、東北の皆さんの粘り強さや我慢強さを強く感じる。自分が元気をもらうほどだ。
このコンサートは、永遠に続けていく。
後援団体
東京都 / テレビ岩手 / 岩手日報社 / ミヤギテレビ / 河北新報社 / 福島中央テレビ / 福島民報社 / 福島民友新聞社 / BS-TBS
実行委員長ごあいさつ
私たちセイコーグループは、東日本大震災の直後より東北3県と東京で通算36回の「“わ”で奏でる東日本応援コンサート」を開催してまいりました。
満10年の節目となる2021年は、日本武道館を会場に
日本が誇る素晴らしいアーティストの方々にお集まり頂きます。
また新しい試みとして「2011希望の“わ”合唱団」の結成が決定いたしました。
未知のウィルスと闘う今こそ、私たちは音楽の持つ力を信じ、復興に向き合う皆さまと全国の皆さまの心を繋ぎ“わ”の絆を広げたいと考えております。
これからも熱いご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
“わ”で奏でる東日本応援コンサート実行委員会 実行委員長
セイコーグループ株式会社
代表取締役会長 兼 グループCEO兼グループCCO