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成田実生の『今』。シンデレラガールが高3の夏に見せる“最後まで諦めない姿” 成田実生の『今』。シンデレラガールが高3の夏に見せる“最後まで諦めない姿”

成田実生の『今』。シンデレラガールが高3の夏に見せる“最後まで諦めない姿”

文 C-NAPS編集部
写真 落合直哉

セイコーがサポートするアスリートの胸の内に迫る企画、『Team Seikoメンバーの今』。全3回のシリーズの第1弾は競泳界の新星・成田実生にスポットライトを当てる。現役高校生ながら日本選手権の200m・400m個人メドレーで優勝歴があるなど、すでに日本屈指のトップスイマーとしての地位を確立している。

そんな類まれな才能を発揮するシンデレラガールは、高3の夏を迎えた今、何を思うのか――。競技人生から息抜きの仕方、目指すべき理想像など多岐にわたり聞いた。成年まで後1年という17歳の時を駆ける成田に、その心情をありのままに語ってもらった。

シニアカテゴリーで感じた成長とプレッシャー

成田選手の泳いでいる様子

以前はトップ選手と比較してバタフライで出遅れる傾向にあったが、その差を縮めるなど成長を実感している

写真 落合直哉

ジュニアとシニアというカテゴリーが異なる環境でのメンタルの違いはありますか? 

ジュニア時代は、全国大会に出るために無我夢中で毎日練習を頑張りました。初めてシニアの大会に出場した時は右も左も分からず、とにかく一生懸命に泳ぐことに集中したことを覚えています。シニアカテゴリーで泳ぐ機会が増えてから、だんだんと自分のレベルが分かるようになりました。

どうしたらもっと速くなれるのかを自分で考えるようになり、さらに上を目指すようになった反面、緊張するようになり、プレッシャーを感じて上手くレースができないことも増えました。なので、きちんと自分と向き合ってジュニアの頃のような気持ちを忘れずに、力を発揮できるように日々挑戦し続けています!

高校生になってから一番成長した泳ぎ、競技において進化した点を教えてください。

ウエイトトレーニングを始めたことで、全体的に少しずつレベルアップできていると感じます。以前までは個人メドレーのレースにおいてバタフライで出遅れることが多かったのですが、最近はトップ選手との差も少しずつ縮められていると思います。また、スタート後のドルフィンやバサロなどを強く打てるようになった気がします。

ワクワクやドキドキを大切にする試合までの心構え

大会中の成田選手の様子

大会前は緊張が付き物だが、その張り詰めた空気を楽しむことを心がけているという

写真 フォート・キシモト

大会や当日のレースでのモチベーションの上げ方を教えてください。

モチベーションを自ら高めようとするのではなく、試合が近づいてきたり、会場に入ったり、環境が変わることでだんだんと緊張やワクワクが出てくる感じです。海外の大会は会場が初めてだったり、控え場所の雰囲気などが日本と違ったりするので、新鮮でとてもワクワクドキドキします。

招集所では会場を見渡したり、前の種目のレースを見たりして、視野が狭くならないように気を配っています。決勝の入場時は笑顔で入っていき、スタート台に立った時には深呼吸をします!

強化合宿や大会で国内のトップ選手たちと行動を一緒にする中で、刺激になる内容や学びはありますか?

合宿ではトップの選手と一緒に練習をする機会が増え、練習の取り組み方やセルフケア、食事の取り方などをたくさん間近で学んでいます。大会や遠征では、何レースもこなす姿を見て、トップ選手に共通するタフさを実感しました。また、海外の選手と英語で交流している姿にも憧れています!

海外のスーパーで日本にないグミを買うのも楽しみ

成田選手が両手でグットポーズをしている写真

無類のグミ好きというお茶目な一面も見せる成田。海外の遠征でも自分なりの楽しみ方を模索している

写真 落合直哉

海外などの遠征先で競技以外での楽しみはありますか?

オフの日に他の選手と一緒にお出かけしています。私はグミが好きなので、海外のスーパーには日本にはないグミがたくさんあって買うのが楽しみです!他にも海に行ったり、世界遺産を見に行ったりしてリフレッシュしています!将来的に英語を話せるようになりたいと思っているので、ホテルの人との会話や他国の選手と交流して新しい友だちを作りたいです。

重要な大会に向けて、普段から食生活についてはどのように意識していますか?

バランス良く食べることを意識し、その時に身体が欲しているものを積極的に摂るようにしています。大会前にはよく大好きなパスタを食べます!好きなものをしっかり食べることも大切です。

「SEIKOのロゴを見ると嬉しくなる自分がいる」

成田選手が微笑んでいる様子

Team Seiko入りを果たしてからまだ間もない成田だが、SEIKOのロゴを見るたびに喜びを感じるという

写真 落合直哉

Team Seiko加入後の変化はありますか?チームの一員になれて嬉しかったエピソードなども教えてください。

ジャージや水着など自分が着用するものにSEIKOのロゴが入ったことが嬉しいですね!また、合宿先でのプールでSEIKOのタッチ板があると気分がすごく高まります!

加入後にTeam Seikoの他選手とのやり取りはありましたか?今後聞いてみたい話、みんなでやってみたいことなどはありますか?

他の競技の方とはまだ関わったことはありません。Team Seikoの選手の方々とお会いして話せる日が楽しみで仕方ありません!同じ競泳の大橋悠依選手とは、同じグループで練習をしたり、一緒に遠征を行ったり、お話をする機会がたくさんあり、励ましてもらったりもしました。大橋選手との関係性のように、一線級で活躍するみなさんのいろんな話が聞けたらと思います。

Team Seikoのみなさんとやりたいことは、いろいろな競技のトップの選手の方といろいろなスポーツを楽しむ紅白戦です!私は球技が苦手なので、紅白戦に備えてたくさん練習したいですね(笑)。

ピースをする成田選手

最後まで諦めない姿を見せたいと語った成田。高3の夏にその言葉を体現することはできるのか

写真 フォート・キシモト

高校生として最後の夏となりますが、今後に向けて意気込みを教えてください。

私は競技において“どんなことがあっても最後まで諦めない選手”になりたいです!どの競技でも、最後まで諦めずに頑張り抜く選手の姿を見ると、すごく勇気が湧いてきます。今後の大会では、私が観戦してくれる人に勇気を与えられる存在になりたいです!また、自分自身が諦めなければ必ず良い結果がついてくると信じていますので、その姿を温かい目で見守っていただければと思います。

成田実生

競泳選手
成田実生

競泳界に彗星のごとく現れたニューヒロイン。8ヶ月の頃からスイミングスクールに通うなど年齢=競泳歴を誇る。その名を世間に知らしめたのは2022年。国際大会日本代表選手選考会400m 個人メドレーで2位に輝き、世界ジュニア新記録となる4分36秒71を叩き出した。翌2023年は日本選手権200m・400m個人メドレーで優勝し、世界選手権への出場を果たす。Team Seikoに新しい風を吹き込む“チーム最年少の逸材”。

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