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【LIL’BEAN監修】ブレイキンの技「スワイプス」を解説! 【LIL’BEAN監修】ブレイキンの技「スワイプス」を解説!

【LIL’BEAN監修】ブレイキンの技「スワイプス」を解説!

文 田中凌平
写真  @dip BATTLES

ストリート発祥のダンスバトルとして世界的に注目されている競技・ブレイキン(ブレイクダンス)。ブレイキンにはさまざまなトリックがあるが、そのひとつ「スワイプス」は、ダイナミックな動きが特徴のパワームーブだ。足を回転させつつ体も回る、フットワークに近いムーブになっている。本記事では、スワイプスの動きや種類、注目すべきポイントなどについて、Dリーグのdip BATTLESで活躍するLIL’BEANさんに語ってもらった。

ブレイキンの「スワイプス」とは

スワイプス 画像

スワイプスとは、仰向けになった四つん這い姿勢から回転する、パワームーブの1つだ。足を回転させつつ体も回るため、横から見ても上から見ても回転しているように見えるのが特徴。また、スワイプスという名前は、英語で「掃く」という意味の「Swipe」が由来とも言われている。

「スワイプスは本当に人によって形が異なります。また、トリックの中でもトップクラスに疲れますね(笑)。」

スワイプスには片足で回るシングルと、両足を地面につけて回るダブルがある。シングルでは、片方の足は地面につき、もう片方の足を振って円の軌道を描くように回る。基本的には4回のジャンプで1周するが、中には1回2回のジャンプで1周する応用版を繰り出すブレイカーもいるようだ。LIL’BEANさんも2回で1周できる。ダブルのスワイプスでは、両足が地面につき、少なくとも4回のジャンプで1周する。動きが細かい分、縦の回転を大きく見せるトリックだ。

「僕がスワイプスで好きな瞬間は足を振る直前です。サッカーボールを蹴る前のような形になり、そこで体を大きく反らす人はかっこいいスワイプスを見せてくれます。」とLIL’BEANさんが注目ポイントを語ってくれた。

ダイナミックなスワイプスは緩急が重要

リルビーン 画像

スワイプスは、小さい動きと大きい動きの組み合わせなど、緩急が評価される

写真  @dip BATTLES

激しい見た目とは裏腹に、スワイプスは体が地面と平行で視界も安定しているため、比較的習得のハードルは高くない。

「スワイプスでは上半身に体重が乗っていることが重要です。ずっとフロアに手をついて足で回転するので、上半身のバランスが安定しているときれいに決まります。」

動きの激しいスワイプスは見る人の印象にも強く残るが、ただダイナミックに動くだけではない。

「大切なのは緩急をつけることです。小さい動きから大きな動き、ダイナミックな動きから細かい動きに変えることで、見ている人がより楽しめます。僕のパフォーマンスでは、昔からのムーブにリスペクトしつつも、後半に派生させた動きを取り入れることを意識しています。」

日頃の練習から仲間と新たなトリックを追求するLIL’BEANさんは、寝る直前にアイデアが浮かぶことが多いそうだ。

「とっさにスマホにメモをとるんですが、ブルーライトで目が覚めて寝られなくなってしまうんですよね(笑)。」

常に新たな挑戦を続ける姿勢が、LIL’BEANさんの実力の裏付けとなっている。

セイコーとブレイキンの関わり

ブレイカーがそれぞれのスタイルを音楽に乗せてぶつけ合うブレイキン。Seiko 5 Sportsも「既成概念を超え、自由にスタイルが交差すること。」を掲げ、ブレイキンイベントの開催にも携わっている。セイコーは、これからもダンスシーンをリードする競技であるブレイキンを支援し続ける。

リルビーン

BREAKING B-BOY
LIL’BEAN(リルビーン)

小学生から姉の影響でダンスを始める。当初はHIPHOPを中心に習っていたが、父親からブレイクダンスの存在を教えてもらったことがきっかけで、その後B-BOYとして12年ほど活動。「Youth Olympic Breakin'」では日本審査8位という結果を残した。 スタイルとパワームーブどちらも得意なオールマイティスタイルで、クリアでスタイリッシュな独自の質感と世界最速まで回転力を磨いた「ハンドスピン」は、他のどんなB-BOYにも負けないLIL’BEANの武器である。過去にボーカルユニットとしての活動も行うなど、様々なジャンルに対してリスペクトを持ちチャレンジしている。

(写真提供:©D.LEAGUE 23-24)

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