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新生Team Seiko“365日の軌跡”。各メンバーが輝いた2022年度を総まとめ 新生Team Seiko“365日の軌跡”。各メンバーが輝いた2022年度を総まとめ

新生Team Seiko“365日の軌跡”。各メンバーが輝いた2022年度を総まとめ

文 C-NAPS編集部
写真 落合直哉

2022年3月16日――銀座に時を告げる時計塔がシンボルのSEIKO HOUSE GINZAで、新生Team Seikoは発足した。セイコーのグループパーパスでもある“世界中が笑顔であふれる未来づくり”を体現、具現化するために、各競技のトップアスリートたちによる「精鋭集団」が集結。デーデー ブルーノ、大橋悠依という陸上競技と競泳のビッグネーム2名を加え、新しい船出に帆を張った。

発足の日からちょうど1年。Team Seikoの各メンバーは、自身の競技の第一線で活躍するだけでなく、それぞれの活動において精力的に取り組んできた。特にメンバーが力を入れたのは後世の育成だ。セイコースマイルアンバサダー(スポーツ担当)となった福島千里を中心に、将来有望な子どもたちにスポーツの楽しさを伝えることに尽力してきた。節目を迎えたTeam Seikoの“365日の軌跡”を振り返る。

発足会見でおそろいのオフィシャルスーツを初披露したTeam Seiko

オフィシャルスーツを初披露したTeam Seiko 写真

大橋とデーデーというアスリートとしても人間としても魅力的な2人がTeam Seikoに加入した

2018年に活動を開始したTeam Seikoが、本格的なリニューアルを果たしたのが4年後の2022年だった。スポーツの力で「笑顔」「感動」を生み出すという従来までの目標に加え、“笑顔あふれる未来の創造”というグループパーパスを体現し、世の中に発信する役割がTeam Seikoのメンバーには求められる。アスリートとして競技で一線級の活躍を見せるのはもちろん、社会に対して「勇気」「希望」をもたらす模範的な存在こそがTeam Seikoなのだ。

新生Team Seikoの船出となった2022年3月16日、メンバーはこの日のために仕立てたおろしたてのオフィシャルスーツを着用して発足会見に臨んだ。各競技のトップアスリートが集うTeam Seikoの面々だが、この日の注目は何と言っても大橋とデーデーの2名の新加入メンバーだった。

「競泳を始めた時からセイコーのタイムのお世話になってきましたし、いつも“SEIKO”と書かれた黄色と黒のタッチプレートを目がけて泳いでいました。Team Seikoの一員になれてうれしいです。」と大橋が自身のセイコーエピソードを語り、Team Seiko入りへの満足感を示した。

もう1人のニューフェイスであるデーデーは、同じ競技の先輩でもある山縣亮太がいることに触れ、「山縣さんと一緒に大会に出場して戦いたい。」と宣言。Team Seikoの仲間であり、良きライバルになることを心に誓った。

日本陸上短距離界の女王・福島が晴れやかにスパイクを脱ぐ

福島千里さんの引退セレモニー 写真

2年ぶりの開催となった「セイコーゴールデングランプリ陸上2022東京」では、福島の引退セレモニーが行われた

photo by AFLO SPORT

6月開催の日本陸上競技選手権大会(日本選手権)に向けて、陸上競技シーズンの盛り上がりが過熱する5月。GW最終日に東京・国立競技場で「セイコーゴールデングランプリ陸上2022東京」が開催され、約9千人のファンがトラック9、フィールド5の全14種目によるハイレベルな戦いを見守った。「熱狂、再び。」の大会コピーの表現そのままに、有観客で実施された久々の国立は、観客の楽しそうな笑顔が印象的な大会となった。

もちろん、主役は各種目でハイパフォーマンスを披露した選手たちだが、この日はもう1人の主役がいたのだ。それが2022年1月に現役引退を発表し、この日に引退セレモニーを行った福島だった。この日はTeam Seikoの応援ソング「素晴らしき仲間たち」を歌う歌手の平原綾香さんを筆頭に、セイコーグループの代表である服部CEO、Team Seikoからは山縣、デーデーら同じ種目のメンバーに加え、競泳の坂井聖人、トランポリンの棟朝銀河も登場。福島の卒業式に豪華メンバーが集った。

引退セレモニーでマイクを持った福島は、自身が保持する女子100mの記録に関して「1人でも多くのアスリートが世界の舞台で活躍し、そして、私の持つ日本記録が更新されることを心待ちにしています。」と次世代の台頭を待ち望んだ。そして、最後は「“トラックでも、トラック以外でも” ずっと走り続けたいです!」と今後も全力で駆け抜け続けることを晴れやかに宣言した。

セイコーわくわく陸上教室がついに世界へ!オレゴンの地で子どもたちを指導

わくわく陸上教室の様子 写真

地元の子どもたちに走りの指導をする福島。セイコーわくわくスポーツ教室が世界に進出した瞬間だった

アメリカ・オレゴン州ユージーンにある“陸上競技の聖地”ヘイワード・フィールドで開催された世界陸上オレゴン22。コロナ禍の影響で2年に一度の大会が3年ぶり開催となるイレギュラーとなったが、その分、真夏の陸上競技の祭典に多くのファンが酔いしれた。

そうした熱戦の裏側で、次世代アスリート教育と陸上競技振興を目的とした「Time to Shine」が開催された。いわば国内で実施しているセイコーわくわくスポーツ教室の海外版。現地の子どもたちと交流を図りつつ、世界陸上オレゴン22と同じ会場、本番で使用される本物の機材で100mのタイム計測を行った。

言語が異なる環境下でも福島は、積極的に子どもたちとコミュニケーションを取り、子どもたちと100mの真剣勝負を受けるなど講師役を全う。初の海外進出とは思えない充実の時間となった。大役を果たした福島は、「子どもたちがすごく楽しんでいて本当にうれしかったです。この経験がこの先の人生で何かしら活きてくれたらと思っています。」と充実感を示した。

2023年には世界陸上が、ハンガリーのブダペストで行われる。「Time to Shine」の第2回も開催が決定しただけに、次は東欧の地での子どもたちとの新たな出会いに期待が集まる。

初となる水泳編も大成功!坂井聖人がセイコーわくわくスポーツ教室の講師に

わくわくスポーツ教室水泳編の様子 写真

子どもたちともかなり打ち解け、笑顔を見せる坂井。初となった水泳編も子どもたちの笑顔で溢れていた

写真 落合直哉

福島が講師を務めるわくわくスポーツ教室陸上編に続き、初となる水泳編が開催された。講師はTeam Seikoのメンバー・坂井聖人。世界の大舞台で銀メダルを獲得したトップアスリートだが、講師としての振るまいはどうなのか。本人も緊張の中で指導が始まった。

しかし、水の中に入るとそうした緊張はすぐにほどける。「子どもたちが元気いっぱいでエネルギーがあり、僕自身もすごく楽しかったです!触れ合ううちに一緒に楽しんでコミュニケーションが取れるようになりました。」と語るように子どもたちに感化された坂井にも次第に笑顔が増えていった。

「専門的な言葉を使わず、分かりやすい言葉を使うことを心がけました。後は、スポーツは楽しむことが上達への近道なので、『水泳は楽しいんだぞ!』ということを知ってもらえるレッスンを意識しました。」というコメントにあるように坂井の指導の根源は楽しむこと。ビート板を2人組で合わせて競争させる遊びを取り入れるなど、授業内容にも工夫を取り入れた。

最後の坂井と小学生4人の競争では、ほんのわずかな差で子どもたちが勝利。まさかの敗戦となった坂井だったが、その表情はとても晴れやかだった。「良い刺激をもらい、むしろ僕のほうが学ばせてもらいました。」と謙虚に語る坂井だったが、わくわくスポーツ教室水泳編の第2弾の開催が期待されるところだ。

さらにメンバー間の結束を深めたTeam Seiko懇親会

Team Seiko懇親会での記念撮影 写真

発足会見以来のメンバー集結となったTeam Seiko懇親会。記念撮影にもメンバー全員が笑顔で応えた

写真 落合直哉

10月にはTeam Seikoの懇親会がSEIKO HOUSE GINZAで行われた。日々トレーニングや試合に追われて忙しいTeam Seikoの面々だが、この日ばかりは普段の疲れを吹き飛ばすように仲間たちとの会話を楽しんだ。

懇親会では、世界陸上オレゴン22の裏側であるセイコータイミングチームの活躍を描いた「The story of Seiko Sports Timing」も上映された。視聴したTeam Seikoのメンバーたちも、大会を正確な計時計測で支えるプロフェッショナルの活躍ぶりを真剣なまなざし。アスリートが活躍する裏には、それを支える大勢のスタッフがいる――計時計測でスポーツをサポートするセイコーという企業の本質を目の当たりにした。

アスリートが世界の舞台で限界に挑み続ける限り、オフィシャルタイマーの大役を担うセイコータイミングチームも伴走し続ける。「時」という側面からアスリートと共に世界で戦っていることに、Team Seikoのメンバーたちも大いに勇気をもらえたようだ。

2022年度は、Team Seikoのメンバーそれぞれが自身の競技に加え、幅広い活用を通して存在感を示した1年だった。2023年度には世界陸上ブダペストを筆頭に各競技で世界大会が行われる。果たしてTeam Seikoのメンバーはどんな活躍を見せてくれるのか。また、リーダー的存在である山縣が常々語っている「Team SeikoでBBQをやりたい!」という希望は叶うのだろうか。2023年度の彼らのさらなる活躍に注目だ。

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