DISCUSSION #01

ブランディング座談会

  • デジタル
  • 音楽・企業文化
  • スポーツ

当社では、時と深い関わりのあるスポーツや音楽を通じて、セイコーの魅力を多くの人々に伝え、社会におけるセイコーグループの存在価値を高めていくためのブランディング活動を行っています。最近では、デジタル戦略によって、それらをさらに拡散させていくことにも注力しています。ここでは、そんなセイコーのブランディングを担う3名がそれぞれの想いを語ります。

Member

  • 広報部
    広報・デジタル担当
    D.Tsukada 2018年入社

    前職でのデジタルマーケティングに関する業務経験を活かし、当社のデジタルコミュニケーション全般を担当。広報担当としてSEIKO HEART BEAT Magazine等の企画も手がける。

  • コーポレート
    ブランディング部
    スポーツ担当
    K.Furuya 2016年入社

    入社以来、スポーツを通したブランディングを担当するチームに所属し、現在は各種スポーツ大会における協賛活動やアスリート社員のサポート、SNSによる情報発信をメインで担当。

  • コーポレート
    ブランディング部
    音楽・企業文化担当
    W.Yasui 2015年入社

    入社後、取材・メディア対応などの広報業務に4年携わり、現在は音楽を中心とした芸術文化活動領域でのブランディングを担当。

※本ページの掲載内容は取材当時のものです。
TOPIC 01

セイコーのブランディング活動とは?

みなさんはセイコーのブランディング部門を志望して入社されたとのことですが、まずはその理由を聞かせてください。

  • W.Yasui

    私は大学時代、イギリスとアメリカへ短期留学し、「世界にもっと日本の魅力を伝えたい」という想いを抱くようになりました。そんな仕事を求めて就活を進めていたところ、興味を持ったのが“セイコー”。創業者の精神が受け継がれた、日本の伝統あるブランドを通してのブランディング活動は、世界に強いメッセージを発信するチャンスがあると思い、当社を志望しました。

  • K.Furuya

    私はスポーツが好きで、就活ではスポーツに関わるメディア企業を志望していましたが、たまたま参加した当社の説明会をきっかけに“ブランディング”に興味を持ちました。自分のアイデアでブランドに付加価値をつけ、それを世間に広く伝えていくのがブランディングの仕事だと知り、とても面白そうで、ぜひチャレンジしてみたいと思いました。

  • D.Tsukada

    私は二人とは異なり、中途で当社に入社しました。前職ではデジタルマーケティングを他企業へ企画提案する仕事を手がけていましたが、一つの企業の中で自らが主体となり実践してみたいという気持ちが募り、転職先として選んだのが当社でした。当社はまだまだデジタル化が遅れており、逆にそこに可能性を感じて入社しました。

セイコーグループ株式会社におけるブランディング活動のミッションを教えてください。

  • W.Yasui

    私たちのミッションは、“セイコー”というブランドに込められた想いを伝え、社会におけるセイコーグループの存在価値を高めていくこと。セイコーは創業時からいつの時代も、人々のために、社会のために、世界のために、豊かな時を届けるという思いを受け継いでおり、それを時代に合った形で皆さんに届けるブランディング活動を目指しています。

  • D.Tsukada

    セイコーは日本では知らない人がいないほどのブランドですが、その一方、お客さまが“セイコー”に対して抱く印象は、「品質が高い」という機能的なイメージが中心で、「躍動感がある」といった感性的なイメージではないのが現状です。いまや品質さえ良ければ売れる時代ではなく、人々の感性に訴えることも重要。その絶好の取り組みがスポーツと音楽であり、私たちは人々の心に響くスポーツや音楽を通じてブランド価値を高めようとしています。

  • K.Furuya

    いまW.YasuiとD.Tsukadaがおっしゃった、創業時からの想いに加えてお客さまの感性にも訴えたいという想いは、グループスローガンの「時代とハートを動かすセイコー」に込められています。ブランディング活動というのは、セイコーを「知っている会社」から「好きな会社」になっていただく、ファンをつくるための取り組みだと思っています。

TOPIC 02

音楽やスポーツを通じ、
ブランド価値を高める

みなさんは現在どのようなブランディング活動を担っているのか、具体的にご紹介いただけますか。

  • W.Yasui

    私は音楽を中心とする芸術文化活動と、次世代育成・社会貢献活動の領域を主に担当しています。ジャズ・ミュージシャンを目指す日本の若者たちを応援する「Seiko Summer Jazz Camp」や震災復興支援の「“わ”で奏でる東日本応援コンサート」、さらに公立小学校へ出張して時計の大切さと面白さを伝える「セイコーわくわく時計教室」などを企画運営しています。

  • K.Furuya

    入社以来、私はスポーツ担当として、セイコーが協賛する大会の運営サポートや、陸上の山縣亮太選手や福島千里選手をはじめとした所属アスリートのPRに携わってきました。また、入社2年目に自ら提案して立ち上げたSNSによる情報発信をメインで担当しており、消費者の方と直接コミュニケーションをとりながらブランディングを推進しています。

  • D.Tsukada

    私は前職でのキャリアを活かし、広報チームでデジタルコミュニケーションを担っています。広報におけるデジタル戦略の立案から、コーポレートサイトやSNSなどの施策の実行と管理まで全般的に担当しています。スポーツ担当でSNSを運用するK.Furuyaとも連携し、いろいろと協議しながら施策の質を向上させています。

みなさんが自分の仕事の意義や成果を実感するのは、
どんな時ですか。

  • W.Yasui

    世の中が求めている豊かな時間を提供することができた時です。2020年のSeiko Summer Jazz Campは、コロナ禍でリアルのイベントは中止を余儀なくされましたが、アメリカへのジャズ留学が延期になってしまった学生たちや、音楽活動が止まってしまったNYのミュージシャンたちの力になりたいと考え、Web Jazz Campの動画配信やリモート演奏に初めて取り組みました。ジャズの特性上、オンラインは簡単ではないと言われていましたが、その壁を乗り越え、講師や参加者の方から反響をいただいた時は、目指しているブランディング活動が提供できたのではと感じました。

  • K.Furuya

    私はセイコーのSNSの「中の人」を務めていますが、『お客さまにどんな情報を提供すれば喜んでいただけるだろう?』と内容を工夫しながら地道に情報を発信し、アカウントを開設して3年目でフォロワー数が10万人に到達しました。大台を突破した時は嬉しかったですし、ファンづくりを通してブランディングに貢献できていればと思っています。

  • D.Tsukada

    私は転職して2か月目に、コーポレートサイトの全面リニューアルを行いました。入社前に想定していた通り、セイコーはかなりデジタル化が遅れていて、抜本的に改革する必要があると取締役に訴えて実行しました。その後もさまざまな施策を部門横断で企画・実行し、いまではデジタルコミュニケーションの実行力が社内全体であがってきていると感じています。

TOPIC 03

大切な「時」を支え、
人々の感動に寄り添う企業へ

セイコーグループ株式会社でブランディングに
携わる醍醐味は、どこにあると感じていますか。

  • K.Furuya

    まだまだ新しいことができるチャンスに溢れていて、会社も私たち若手のチャレンジを促してくれます。私が2年目に「SNSで情報発信したい」と提案した時も、部長は「ぜひやるべきだ」と背中を押してくれました。こうして若いうちから自分でアイデアを出して実行に移していくことができるのは、当社ならではの魅力だと思いますね。

  • W.Yasui

    自分が就活をしていた頃、周りには「歴史のある会社は新しいことができないのではないか」という考えの同級生もいましたが、当社は決してそんなことはありません。「常に時代の一歩先を行く」という言葉を信じて入社して良かったと感じています。長年の歴史と伝統は大きな財産であり、その上で新しいことにチャレンジできるからこそインパクトも大きい。

  • D.Tsukada

    そうですね。当社は140年の歴史と伝統がありますが、それは創業時から掲げている「常に時代の一歩先を行く」というチャレンジの積み重ねであり、いまもその経営姿勢は受け継がれています。当社は経営層との距離が近く、何でも提案できる風土があるので、自分の意思を持って仕事に取り組める人にとっては大いに活躍できる環境だと思います。

セイコーのブランディングはどうあるべきか、
みなさんの考えを聞かせてください。

  • D.Tsukada

    “セイコー”というブランドは「時計」のイメージが強いかと思いますが、いまやセイコーグループの事業は時計だけにとどまらず、時計の開発製造で培った高度な技術をもとにしたシステムソリューションなど幅広い領域へ大きく拡がっています。ですから「時計」ではなく「時」にまつわる会社、「時」のインフラを支える会社というブランドイメージを醸成すべきだと考えています。

  • W.Yasui

    まさに、「時計」を扱う会社から、「時」を扱う会社になるということだと思います。セイコーは創業時から公益性を非常に重視してきた会社であることももっと伝えていきたいですね。「時」というのは、当たり前ですが、世界の人と社会をつなぐ見えない共通言語。当たり前を支えるセイコーの理念や技術を、今後は、未来を担う子供たちにつないでいきたいと考えています。「セイコーわくわく時計教室」では、豊かな未来を創るためには何をすべきか、子供たち自身が考えるきっかけになればと思っています。

  • K.Furuya

    スポーツブランディングの観点から言えば、「一瞬の感動に寄り添うセイコー」という、いままでにないブランディングができていると手応えを感じていますし、これからもこうしたブランディングに力を入れていきたいですね。私としてはいま担当しているSNSで所属アスリートの活躍や、協賛するスポーツイベントの盛り上がりを継続的に世界に向けて発信していくことで、その一翼を担いたいです。

TOPIC 04

「一歩先へ」

未来に向けて、これから挑戦したいことが
あれば教えてください。

  • W.Yasui

    当社のブランディング活動はまだ国内が中心であり、今後はもっとグローバルに展開していく必要があります。できればそこに関わり、セイコーグループの事業すべてに共通する「時代とハートを動かすSEIKO」を、さまざまなブランディング活動を通して世界の人々に広く伝えていきたいですね。

  • K.Furuya

    当面の目標としては、SNSでさらに魅力的な情報を発信し続け、セイコーアカウントのフォロワー数を陸上と水泳の分野でNO.1にしたいですね。そして、お客さま視点で「いま世の中で何が求められているのか」を常に探り、たとえ未知の領域であっても、そこに応えるブランディングに物怖じせずに挑戦していきたいと思っています。

  • D.Tsukada

    いまやブランディング活動においてデジタルは欠かせない手段であり、これからデジタルシフトをさらに推進していきたいと考えています。まだまだ新たなアイデアを盛り込める余地は大いに残されており、これから入社される若い方々と一緒に、セイコーのブランディング活動をデジタル分野でも推進していきたいですね。