SEIKO  HEART BEAT Magazine 感動の「時」を届けるスポーツメディア

スポーツクライミング入門!上達のコツなどを解説【野口啓代さんのアドバイス付き】(4/4ページ)

野口選手から初心者の方向けにアドバイスをもらいました

野口啓代 写真

スポーツクライミング入門の内容を押さえたところで、次はよりクライミングを安全に、楽しく始めるためのアドバイスを紹介します。“クライミングの女王”こと野口啓代さんに楽しむコツや上達のコツについてインタビューしました。

楽しむコツについて

野口「私が始めた時は同世代にクライミングをやっている女の子がいなくて、おじさんたちに混ざって練習したりしていましたね(笑)。でもクライミング人口が増えたこともあり、女友だちもできましたし、同世代の子と競い合う機会も増えました。

一歩踏み出すまでは不安に感じることもあるかもしれませんが、ジムに行ったらすぐに仲間やコミュニティもできるはずです。クライミングは自己成長を感じやすいスポーツなので、どんどん登れるようになる感覚が楽しいと思います。ジムにいるクライマーさんにアドバイスをもらいながら、課題をクリアする達成感をぜひ実感してみてください。」

上達のコツについて

野口「クライミングの上達のコツはとにかく登ることですね。筋トレをしたり、イメージトレーニングをしたりすることも大切ですが、まずは登ることに慣れることが一番の近道だと思います。

クライミングすることでしか養われない感覚を研ぎ澄ませることが重要ですね。感覚が身につけば、難しい課題にもどんどんチャレンジできるようになるはずです。たとえば、これまで一日に1時間しか登っていなかったとしたら、次にジムに行った際には3時間登ってみるとか。壁と触れ合う時間を増やすことが上達の最初のステップになるかと思います。」

クライミングを楽しむうえでの注意点

野口「初めての方は壁からの落ち方のレクチャーは受けましょう。下にマットが敷いてありますし、ジムには絶対にインストラクターの人がいるので、落ち方のアドバイスを受けてください。「お尻から落ちる」「膝をクッションのように使って足から落ちる」などの基本をしっかり身体で覚えることが重要ですね。それさえ守ればケガをすることもないと思います。」

クライミングは老若男女誰もが気軽に楽しめるスポーツ!

野口啓代 写真

野口「スポーツクライミングは力だけで壁を登る競技ではないので、体力や筋力に自信がない方でも「実は適性があった!」なんてことも珍しくないんですよ。私も球技とか水泳は苦手ですし、運動が苦手な方でも始めるハードルが低いスポーツだと思います。柔軟性やバランス感覚が必要な競技なので、筋力のある男性よりも女性やお子さんのほうがすぐに上達することもありますし、老若男女問わずどなたでも楽しめるはずです。まだ壁を登った経験がない方は、ぜひ近くのクライミングができる施設を利用してみてください!」


“スポーツクライミング界の第一人者”野口啓代さんのインタビュー記事はこちら

野口啓代が誓うクライミングへの恩返し。
引退後も冷めぬ競技愛

野口啓代

プロフリークライマー
野口啓代

1989年5月30日生まれ。小学5年生の時に家族旅行先のグアムでフリークライミングに出会う。翌年行われた全日本ユース選手権で優勝し、瞬く間に頭角を現す。その後も国内外の大会で輝かしい成績を残し、2008年には日本人としてボルダリングワールドカップで初優勝。W杯年間総合優勝4回、通算優勝21勝の実績を誇る。2021年の東京五輪では銅メダルを獲得し、現役を引退した。


RECOMMENDあなたにオススメの記事

Seiko HEART BEAT Magazine

夢中になれるスポーツがある、
アスリートの熱い意志と躍動感を。
あなたの人生の「時」を豊かにしていく
ワクワクドキドキするストーリーを届けます。

HEART BEAT Magazneトップ