スポーツキャスター
寺川綾時問時答

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水着に着替える瞬間、スイッチが入った。

アスリート時代に好きだった時間はありますか?

大きな大会、小さな大会関係なく、そのレースに出る直前に水着を着替える瞬間っていうのは、好きでした。

水着へ着替える時間は、寺川さんにとってどのような時間でしたか?

まずはじめに、そのスイッチを入れるタイミングがそこだったんですよね、私は。そのレース用水着に着替える瞬間っていうのが、すごく大切な時間でした。あとは飛行機に乗っている時間とかも好きでしたね。選手時代に。

寺川綾

飛行機の中では、どのように過ごしていましたか?

本を読んだりとか。あと、映画見たりとか。なんの時間にも縛られない時間っていうんですか。あの時間って。特に海外行くとフライト時間が 10 時間とか 12 時間とかなるじゃないですか。そこだけは寝坊するでもない練習するでもない、自分の好きな時間に使える時間だったので、すごく好きでした。今もそうですね。

移動する時間が好きなのですか?

やっぱり私にとってはその移動時間って、結構大事ですね。飛行機、新幹線。普通に地下鉄とかだと、10 分-15 分じゃないですか。でもやっぱり飛行機、新幹線になるとそれだけ時間が長くなるので。それこそ取材とかでどこかね、行くときはその選手のことを調べる時間だったりとか。その間に色んなことを学ぶ時間だったりとか。あとはゆっくりしたい時はもう何も考えずにぼーっとしたりとか。読みたいものがあったら読んだりとか。そうすると、自分次第でいかようにもできる時間っていうのはその時間なので、結構好きですね。好きっていうか大事、自分にとって大事な時間です。

スポーツキャスターの仕事に、幸せを感じる。

寺川綾

アスリートからスポーツキャスターになって感じた違いはありますか?

自分がやっていた時は、あんまり人のことを気にすることがなかったんですよね。初めてキャスターになって、競泳自体もそうですけど。いろんなスポーツを見るようになって、知るようになって、選手がいかに日々努力して、その競技に対して日々向かい合っているというか、そういうところを見ることができている気がします。なんか辞めて初めて、こんな競技、こんなルール、こんなことがあるのっていう発見が、すごく多かったですね。

好きな選手はいますか?

このチームだから好きとかがあんまりなくて。取材させていただく選手自体を好きになっちゃうんですよね。なんかこう、すごく魅力的で、「あーそういう考え方があるのか」とか、「そういう努力してるんだ」とか。だからその人を応援したくなるっていう感覚が、もうずっとそれが続いていて。だから、この仕事をさせていただいてて、どんどん好きな人が増えていくんですよね。

スポーツキャスターの仕事は好きですか?

取材をするのは大好きです。時間っていうくくりで言うと、本当にどの番組やられている方も、尊敬でしかないです。あんな時間の縛りがあって、もうそれこそ 10 秒で感想言わなきゃいけないとか、10 秒で何言えるんだろうって考えた時に、すごくありきたりな答えしか出てこなくて。それはいつも苦戦していますね。1 分 2 分あったらこれだけのことをこの選手について言えるのに、って思っていても、10 秒でってなんだろうなーって……。それはいつも壁です。与えられた時間の壁というか、毎回これはまだ難しいなって。でもそれも、生放送の醍醐味だと思ってやるしかないと思ってやってますけど。

寺川綾

充実感を感じるのは、どのような時ですか?

スタッフの皆さんと、今日はどうだった、ああだったって(取材終わりで)話を終わってからするのが、すごい。あの達成感が無いと、そういう風にはならないと思うんですけど。毎回そう言いながら「もう今日も良かったよね」って。「あの話ここで出ると思わなかったですね」とか。毎回、達成感というか、充実というか、それはすごくありますね。取材とはまた違ってオンエアになると。オンエアが、どっちかっていうと達成感ですかね。取材時間が充実時間、っていう感じですね。

仕事をやる上で、大切にしていることはありますか?

私がアスリートだったので、アスリートの気持ちを、しっかりとわかって、質問することが一番大事だなと思って。そこがやっぱり、自分が違うところだなっていうのも、もちろんわかっているので。ただ単純に質問するだけだと、誰でもできると思うんですけど。「今このタイミングでこのこと聞くと、選手こういう風に感じるだろうな」とか。「もっとちょっと違う言い方した方がいいのかな」とか。自分がインタビューを受けて思ってきたことをしっかりと今活かせるように、っていうのは考えながらはやっていますし、それをすごく大切に、自分の中では大切にしています。

スポーツキャスターをやっている中で、感動する瞬間はありますか?

一番私が嬉しいなといつも感じるんですけど、番組のスタッフさんが本当にアスリートのことを考えて、その番組を作ってくれているなっていうのが、ものすごく会話の端々に伝わってくるんですよね。私、もとはどちらかと言うとメディア嫌いで、「なんでこんなインタビューで毎回同じことばっかり言わなきゃいけないんだろう」とかすごく思っていて。もう最悪な選手だったんですけど。もうやだやだってずっと思ってたんですけど。今、そういうスタッフさんがいかに皆のことを考えて、番組を作ってくださったりとか、組み立てくださったりとか、話し合いとかそういうのを聞いたり見たりしていると、どれだけ幸せだったかっていうのを今思い知らされていて。そういう、アスリートに対してそういう熱い想いを持っている人たちと一緒にお仕事ができているっていうことが、あまりにも何のご褒美かわからないぐらい幸せですし、嬉しいなーってすごい思います。いやでも、今の仕事が幸せですね。

毎日の朝ご飯が、一番大切な時間。

仕事以外で大切にしている時間はありますか?

一番大事にしていることは、朝ごはんかな? 朝ご飯が、唯一、全員が揃う時間。家族が全員揃う時間なので、暗黙のルールで必ず朝ご飯みんなで食べるっていうのがあるんですけど。あるっていうか私が言ったんですけど。

朝食では、どのようなものを食べるのでしょうか?

よっぽどではない限り私が作るんですけど。同じものが続くと子供が嫌がるので、なるべく変えて。

食事中はどのような会話をするのでしょうか?

そうですねー……。何して遊ぶのとか、聞いたりとか。昨日こんなことがあったよって教えてくれたりとか、しますね。そこから 1 日始まるんで。私にとっては大事な時間じゃないかなと思います。

寺川綾
(撮影:Satoko Imazu)
※本内容は音声でお聴きいただくことも可能です。文章では話の内容をよりわかりやすくするために言葉の調整や補足をした箇所があります。音声と文章、どちらもお楽しみいただければと思います。

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プロフィール

寺川綾
寺川綾 スポーツキャスター

3歳より水泳をはじめる。高校2年生だった2001年の世界水泳選手権に初出場。その翌年、2002年パンパシフィック水泳に出場し、200m背泳ぎで銀メダルを獲得。以降、アテネ、ロンドン五輪2大会出場、福岡、上海、バルセロナ世界選手権3大会出場と国際大会で活躍。ロンドン五輪では個人種目(100m背泳ぎ)、リレー種目(4×100メドレー)の2種目で銅メダルを獲得した。50m背泳ぎ、100m背泳ぎの日本記録保持者。2013年12月、現役を退くことを表明。現役卒業後はスポーツキャスターをはじめ、多方面で活躍。プライベートでは二児の母。ミズノ株式会社所属。

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